いわゆる「ぎっくり腰」で代表される腰部捻挫は、
重量物を持ち上げたとき、スポーツで急に体をひねたときなどに起こります。
ぎっくり腰のほとんどは仙腸関節の捻挫で、ごく少数に椎間板ヘルニアがあり、高齢者では圧迫骨折も考慮されなければならないでしょう。
腰部捻挫は靭帯の断裂を伴った捻挫ではなく、ほとんど靭帯が損傷されない捻挫と考えられます。
急性期では、施術に先立って椎間板ヘルニアとの鑑別が重要となります。
神経根の干渉症状があれば鑑別は容易ですが、一般には痛みだけで、干渉症状を伴わないことが多いです。
1・初発のぎっくり腰では、下肢痛を伴わなく、椎間板ヘルニアでは下肢痛を認める。
再発例では、下肢痛はあっても、神経根の症状でないことが多い。
2・ぎっくり腰の後2~3時間たって徐々に痛みが増強し歩行困難をきたすような場合は仙腸関節捻挫と考えられる。
3・ラセーグテスト(下肢進展テスト・SLR)では、仙腸関節捻挫では制限されることがまれで、椎間板ヘルニアでは高度に制限される。
当院に御来院いただく患者さんの症状で、多いものに「ぎっくり腰」があります。
物を持ち上げようとした時、身体を捻じったとき、クシャミをした時、立ち上がろうとした時、原因はいろいろです。
腰が痛いといって来院されるわけですが、そのほとんどが、骨盤部、仙腸関節の捻挫によって痛みが起こっています。
「ぎっくり腰」を起こしている仙腸関節は著しく動きが悪くなっているため、まず松下式骨盤矯正で仙腸関節の離開を行い、その後、上方、下方への動きをつけてゆきます。
手技療法の範囲内(ご自身で車を運転して、安全に来院できる)であれば、松下式骨盤矯正で仙腸関節の調整を行うと痛みは著しく軽減、もしくは消失し、炎症等は、その後、普通、3日~1週間程度で治癒します。