最新の神経科学と疼痛科学に基づいて開発された、DNM(DermoNeuroModulating)をご存知でしょうか?
DNMのDはDermo=皮膚、NはNeuro=神経系、MはModulating=変化。DNMには「皮膚から神経系を変化させるきっかけを与える」という意味があります。皮膚を軽く引っ張る…。快適な身体のポジションでしばらく待つ…。セラピストの手に軽い力で押し返す…。アプローチを受ける方「快適な感覚」を大切にしたこのシンプルな徒手療法は痛みを伴う強い刺激を用いない、やさしい方法であなたの脳を含む神経系に状況を変えるきっかけを与えます。「痛み」「しびれ」「こり」といった症状に悩んでおられる方におすすめしたい徒手療法です。京都府で1人目のDNM JAPAN認定セラピストが担当します。
疼痛科学に基づく徒手療法とは?
「科学に基づいている」とは既に科学的に確認された結果に基づいているという意味です。DNMという徒手療法は疼痛科学に基づいて開発されました。DNMは神経系に焦点を絞った「治療モデル」であるとともに、全ての徒手療法を神経系から説明できる「説明モデル」と呼ばれています。
「神経系が痛みを作ります」
どのようにして痛みが起こるのでしょうか。筋膜、トリガーポイント、骨盤のゆがみ…。多くの仮説があり「痛み」についてもそれぞれの主張であふれています。一体、何が本当の「痛み」の原因でしょうか。
「less is more」とはドイツの建築家、ミース・ファン・デル・ローエが残した言葉として知られています。「少ない方がより豊か」といった意味です。この言葉が示すように徒手療法も最小限の重要な要素を選び取る必要があります。
シンプルな事実をお伝えします。様々な仮説を聞いているうちに忘れてしまう重要な事実です。それは皮膚も筋肉も関節も筋膜も血管も内臓も身体のあらゆる「組織」は神経に支配されているということです。
私達は身体に神経系があるおかげで痛みを初めとした感覚を認知することができていますし、姿勢や動作を作ることができています。それに骨格だけではありません。感情や情動、記憶や予測も脳が作っています。私達がよく問題にする「痛み」についてですが、もしも身体から神経を取り除いたとしたら、そもそも痛みは痛みとして問題になっているでしょうか…。
痛みは脳を含む神経系で作られています。DNMでは身体の組織を手で変えようとはしません。
どのように徒手で皮神経や末梢神経に働きかけると神経系の状況が変わり、痛みが減るのかを考えてアプローチします。
痛みを鎮めるために
神経系の基本的な働きは身体の内外から入力された情報を中枢神経で情報処理し、その処理された情報に応じて出力を行うことです。
例えば、痛い指圧、きつい揉みほぐし、痛いストレッチなど、これらの「組織を傷つけられるかもしれない脅威(侵害刺激)」を受け取った脳や脊髄はそれをどう認知し、出力する可能性があるでしょうか。
疼痛科学から考えると「痛い経験や不快な経験」は結果的に痛みをより複雑にしてしまいます。
凄いのは、あなた自身の「自己修正能力」
アプローチは神経系の状況を変化させる「きっかけ」を与えています。その結果、以前より痛みが減ったり、身体が動かしやすくなったり、よく眠れるようになるといった変化があれば、それは「きっかけ」を利用してあなた自身の神経系があなた自身の神経系の状況を上手く修正したからだと考えられます。
「痛みを良くするために…」と考えた末、無理をしてきついこと、痛いこと、特別なことが必要だと考えてしまいます。しかし、自分の感覚に従って楽な方に、快適な方に身をまかせて自然にしている方がかえって身体の痛みが楽になる…。これは疼痛科学から見ても妥当な結果だと考えられます。
あなたの身体に備わる能力にきっと驚いていただけるはずです。当院を「自己修正能力」を発揮させるきっかけとしてお役立ていただければ幸いです。快適な身体の状況が保たれることを近くで応援したいと考えています。